哲人は、感情は否定しない、
しかし、感情には逆らえない
という部分は明確に否定する。
この考え方がアドラー心理学と言っていますが、
本当にアドラー心理学は、このような解釈なのでしょうか?
この後、「アドラー心理学はニヒリズムの対極にある思想であり、哲学なのです。」
となっておりますが、哲学というのは、思想や考え方であって、
この「嫌われる勇気」という物語の考え方なのではないのでしょうか?
確かに目的論を追求すると、極端にしていけば、このような思想になってくると思います。
私のイメージでは、アドラーは多くの人のカウンセリングを体験していると思うのです。
フロイトやユングに比べれば、
前向き思考の心理学です。
あまり精神的な問題を抱えていない人の心理学と思います。
かと言って、クライアントにこの目的論を適用しても、
悩みを抱えている人ほど、受け入れられない考え方だと思います。
「嫌われる勇気」という本は、
アドラーが言った事を物語にしているのではなく、
アドラーの考え方である目的論を自己啓発的にまとめた、哲学書なのではないかと思います。
この本に出てくる青年にアドラーが向き合うならば、
きっと、喫茶店で大声を出してしまった事は、
感情的になってしまったんだね、と受け入れて話を聴くと思います。
この哲人はカウンセリングをしているのではなく、この青年に目的論を押し付けているかんじですね。
まぁ物語ですから、良いのですが・・・
これがアドラー心理学と勘違いしてしまいそうな気がします。
この本には、受け入れという境地が見当たりません。
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