こんにちは、折本光司です。
ティール組織について書評して行きたいと思います。
フレデリック・ラルー (著), 嘉村賢州 (その他), 鈴木立哉 (翻訳)
英治出版
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第1章「変化するパラダイム」から
順応的パラダイム
民族中心主義に移ったこの段階は、自分中心の物の見方から、他者目線での物の考え方が出来るようになります。例えば、所有という観点で言うと誰のものか、という見え方は、他者からの視点を考慮しないと意識できません。動物のを観察しているとわかると思いますが、時々自分以外が餌の箱に来ないように、手で押さえたり、くちばしでつついたりする鳥や動物がいますが、明らかに誰かの所有として気を遣ったり、取って置いたりする行為はあまりみられません。
そこへ行くと順応的パラダイムは、相手の目線や所有という概念がハッキリしてますので、力で争うという物理的な方法ではなくココロが生まれていると言えます。
2~3才くらいの子供の行動を観察すると、「ママこれ欲しい~」と言ってお母さんに言ってきます。しかしお母さんは、え~あなた何でこんなの欲しいの、こっちの方がいいじゃん、なんていう場面ありませんか?
これは、子供の発達段階で、所有という段階を試してる行動になります。
※自分がこれを欲しいと言ってもいいのか、
※お母さんはいいって言ってくでるのか?
※自分の選択は間違ってないのか?
そんな思いが芽生えて来ている状態なのです。
順応的パラダイムは、このような意識の状態の組織を表します。管理という意識がどんどん発達します。農耕社会は、やがて食の安定をもたらしますが、食を作る土地の所有が安定につながります。そして土地や種族の争いに発展して行きます。